【読書日記】みかんとひよどり 近藤史恵
ハマったらとことんその作家の本を読みたくなってしまう性格。
視覚だけで美味しく感じて、お腹がいっぱいになってしまう。
《あらすじ》
雇われシェフの亮二は行き詰まっていた。
腕には自信があったのに客がこず、このままでは料理への情熱も失いそうだ。そんなある日、猟に入った山で無愛想な猟師、大高に出会う。以前からジビエ料理を出したいと願っていた亮二は人を避け自然の中に生きる大高のもとに通いはじめる。だが何故か大高の周りで不可解な事件が起きはじめる。
人生を複雑にしたくない猟師、大高とシェフ潮田亮二の関係がどんどん深まっていくのが見どころ。
人間の都合で農作物を荒らす害獣として駆除されている野生生物。普段食べている、牛、豚、鳥とジビエとして使われる野生生物との差はないが猟師は悪とされている現実。
男の葛藤している描写に惹きつけられた。